ストーマ造設後の生活やオストミー製品についてのご質問(FAQ)

  • Q: 装具交換に適した時間帯は?
    A: 個人差はありますが、装具交換はストーマがあまり活動的でない朝の時間が適しています。

    Q: 旅行をする際に気を付けた方が良いポイントは?
    A: 装具は、必要と思われる数よりも多めに持っていきましょう。飛行機の場合、機内持ち込み用のカバンの中にも入れておきましょう。その際、お好みカットの皮膚保護剤を使用されている場合、ハサミを機内に持ち込むことが出来ないのであらかじめカットしておくようにしましょう。その他の旅行をする時のポイントについては、「オストメイトのためのガイドブック」をご確認ください。

    Q:

    装具をつけたまま、入浴できますか?

    A: はい。装具をつけたまま、お風呂に入ったり、シャワーを浴びることができます。

    Q: ストーマ周囲の皮膚はどのようにケアすればよいですか?
    A: 刺激を出来るだけ与えないことが重要です。装具交換時に、ペーパータオルやガーゼ等に石鹸をつけて良く泡立て、ストーマ周囲の皮膚をやさしく丁寧に洗ってください。その後、濡れたペーパータオルやガーゼ、またはシャワーで石鹸をしっかり落とした後、良く乾かしてください。

    Q: ストーマ造設後も、運動はできますか?
    A: 合併症がある場合や、医師から指示があった場合を除いて、ほぼすべてのスポーツやアクティビティを楽しむことができます。重要なことは、医師の指示に従うことです。気楽に、少しずつ始めてみて、楽しみながら通常のライフスタイルを取り戻しましょう。ただし、身体の接触を伴う激しいスポーツは避けた方がよいでしょう。

    Q: 私はまもなく職場復帰する予定です。何かアドバイスはありますか?
    A:十分な量の交換用装具やアクセサリーを準備しておくことが重要です。常に携帯し、万が一に備えて仕事中も机の引き出しやロッカーにパウチを保管しておきます。化粧室での臭いが気になる方は、消臭剤の使用もお勧めいたします。

  • Q: 排泄物はどのくらいの頻度で破棄をするべきですか?
    A: 排泄物の量や性状によって人それぞれ異なります。個人差はございますが、ストーマ袋の1/3または、1/2程度まで溜まったら破棄をお願いします。ストーマ袋がいっぱいになるまで溜めることは、望ましくありません。

    Q: 私は最初に手術を受けて以来、同じオストミー製品を使用し続けています。新しいものを試した方が良いのでしょうか?

    A: その方が良い可能性がございます。時間の経過に伴い、ご自身の体型の変化や生活スタイルの変化等によって適切な装具が変わっているかもしれません。また、より快適性の高い新しい装具が発売されておりますので、現在の状況にあった最適な装具をご選択していただく事をお勧めします。また、当社の多数の オストミー ケア製品 の中から無料サンプルをご請求いただけます。注)実際に装具を試用される際は、医療従事者の指示に従ってください。

    Q: 

    排泄物を破棄した後に、ストーマ袋を洗う必要はありますか?

    A: いいえ、ストーマ袋の中を洗わないでください。消臭潤滑剤を使用すると、内側に排泄物残すことなく簡単にストーマ袋を空にする事ができます。(消臭潤滑剤以外のもの(油等)をストーマ袋に入れないでください。)当社のアダプト消臭潤滑剤については、 オストミー アクセサリー のページをご覧ください。

  • 用語一覧

     

    アクセサリー製品
    アクセサリー製品には、オストミーベルト、クランプ、スプレー、オストミーシール、パウダー、ペースト、消臭剤などがあり、ストーマの管理に役立つ。ストーマ袋や面板(めんいた)は含まれない。

     

    カルボキシメチルセルロース (CMC)
    植物繊維から抽出される多糖類で、湿気を吸収するとジェルを形成する。ストーマ装具の皮膚保護剤の成分になり、食品や薬剤にも見られる。

     

    コンベックス (凸面型面板)
    コンベックス(凸面型面板)とは、凸型はめ込み具を内蔵した面板の形状。凸面の構造により、 肌とストーマ装具間の密着が維持される。

     

    親水性コロイド
    親水性コロイドは、水中の粒子の安定溶液を意味する。共重合体、ゼラチン、ペクチン、綿などと結合した合成カルボキシメチルセルロース物質である。粒子は 水を吸収してジェルを形成する。親水コロイドは、医薬産業、化粧品産業、および化学産業で 利用されており、ストーマ装具の皮膚保護剤の製造にも使用される。

     

    ステント
    閉塞を解消または防止するために、血管または管(消化管、尿道、胆管)に挿入される管 (通常は金属製かプラスチック製)。

     

    ストーマ装具
    ストーマに装着する装具を総称した用語。通常 、開放型装具(排泄物をストーマ袋から排出できるよう、排出口の付いた装具)と閉鎖型装具(ストーマ袋に排出口が無い装具で、排泄物をストーマ袋から排出することができない)の2つのカテゴリーに分けられる。また、カテゴリー毎に単品系と二品系の装具のバージョンがある。単品系装具は、ストーマ袋および面板が一体になっている。二品系装具は、面板からストーマ袋を 取り外すことができ、ストーマ保有者は、面板を外さずにストーマ袋を交換することができる。

     

    ストーマ袋
    ストーマ装具における、排泄物を収集する袋。ストーマパウチ、ストーマバッグとも言う。

     

    ゼラチン
    動物の皮や、ひづめ、骨から抽出したタンパク質。細かい白い粉末で、水分を吸収するとジェルを形成する。食品や薬剤だけでなく、ストーマ装具の面板にも皮膚保護剤の材料として使用される。

     

    バルーニング (ストーマ装具)
    患者が装着しているストーマ袋が放屁によって一杯になると発生する。これは、フィルターの目詰まりや不良が起きた場合や、ストーマ袋にフィルターがない場合によく発生する。

     

    パンケーキング (ストーマ装具)
    ストーマの上部に便が留まり、ストーマ袋の下へ移動しないことを指す。結腸ストーマの管理で見られることが多い。ストーマ袋のフィルターが、装具内のすべての空気を排出し、ストーマ袋が真空になると発生する。

     

    皮膚清拭剤
    肌を清潔にするための薬剤。皮膚清拭剤には、液体、シート、スプレー、フォームなどのさまざまな適用方法がある。水性の溶剤で、一般的にラノリン、尿素、プロピレングリコール、香料、および人工着色料が含まれている。皮膚清拭剤の使用後、ストーマ装具の装着前に水洗いが必要になる場合がある。

     

    皮膚保護
    ペクチン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリイソブチレン、コットン、共重合体などで構成され、ストーマ装具の面板やペースト、パウダーなどのさまざまな適用方法がある。アルコールを含むものもある。

     

    ペクチン
    レモン、リンゴ、オレンジ、ブドウなどから抽出した多糖類。ペクチンは水分を吸収すると、ジェルを形成する。食品、化粧品、薬剤、ストーマ装具の皮膚保護剤や練状皮膚保護剤に使用される。

     

    ポリイソブチレン (PIB)
    疎水性ポリマー。透明/黄色がかったやわらかいゴムのような物質。非常にねばねばとしており高い粘着性がある。水を吸収せず、水に溶けない。PIBは面板を凝固させて内側から補強し、乾いた皮膚に面板が密着させる。PIBはチューイング ガムにも使用される。

     

    ミニ キャップ (ストーマキャップ)
    小型の閉鎖型ストーマ装具。入浴中などに装着できる。粘液瘻の装具を管理する際にも非常に役立つ。

     

    面板(めんいた)
    ストーマ装具を身体に密着させるための板。単品系装具の皮膚保護剤の付着している部分、または二品系装具のプレートのことを指す。粘着性のある皮膚保護剤 が付着している、ストーマの大きさに合わせてプレカットされたタイプや、使用者がハサミなどでストーマの大きさや形状に合わせて切るタイプがある。